製造業やサービス業の現場で、経営者がよく口にするのが「稼働率を上げよう」という言葉です。
機械が止まっている時間を減らし、社員に手を休ませずに働いてもらうこと。それが利益に直結する、と信じていないでしょうか。
しかし実際には、稼働率を上げても売上が伸び悩む企業は少なくありません。
なぜなら「稼働=売上」ではないからです。
稼働を増やした結果、在庫が膨らむだけで売上につながらないこともあります。
また、ただ目の前の作業を詰め込むことで社員の負荷が増し、本当にお客様に価値を届けるための“行動”に時間を割けなくなっているケースもあるのです。
では、何を上げれば利益につながるのか。
それが「行動率」です。
行動率とは、売上に直結する活動にどれだけ時間や労力を使えているか、という指標です。
例えば、営業マンの場合。
稼働率を上げて社内の事務作業に忙殺されていても、新規顧客は増えません。
一方で、DXや改善の仕組みを導入し、書類作成や社内調整の工数を減らすことで、訪問件数や提案回数が増えれば、それは“行動率の向上”です。結果として売上は確実に伸びます。
現場作業でも同じです。
「機械をフル稼働させる」ことが目的化すると、不良品や過剰在庫が増えます。
ですが、作業のムダを減らし、余った工数を品質改善や新しい取り組みに回すことができれば、利益はじわじわ積み上がっていきます。
改善は「悪いものを直すこと」ではありません。
売上を伸ばすために、理想とのギャップを埋める“前進の仕組み”です。
売上を上げる改善には、大きく二つの方向性があります。
1. 営業活動を増やすことで売上を伸ばす
DXを導入し、手間のかかっていた業務を効率化。
営業マンの時間を“事務”から“顧客との接点”に振り分けることで、売上の母数を増やせます。
2. コスト削減によって利益を積み上げる
現場のムダな工数や手作業を削減。
1つの作業あたりのコストを下げることで、同じ売上でも利益率を高められます。
さらに浮いた工数を別の付加価値活動に充てることも可能です。
この二つのルートを掛け合わせていくことで、「利益が残らない」という経営の悩みを根本から変えていけます。
稼働率ばかりを追いかけても、在庫やムダを生み、社員の疲弊を招く結果になりがちです。
本当に注目すべきは「売上につながる行動がどれだけ増えているか」です。
改善とは、現場を楽にしながら利益を生み出すための“未来への第一歩”です。
経営者一人で考えるより、第三者の視点を入れることで見えてくる突破口があります。
もし「うちも稼働率ばかり見てしまっているかもしれない」と思われたなら、ぜひ一度ご相談ください。
一緒に、御社の“行動率”を上げる改善策を探していきましょう。
👉 ご連絡は[Evoloraお問い合わせフォーム]からお気軽にどうぞ。