「それ、仕様的に不具合です」
「生産現場のことを考えてませんよね?」
「顧客視点が抜けていると思います」
それぞれがプロとして、“正しいこと”を言っている。
誰かを責めているわけでもなく、怒鳴っているわけでもない。
でも、なぜか会議の空気はどんより。
終わった後には、疲労感だけが残る――
そんな職場、あなたの会社にもありませんか?
実はこれ、DX化や改善活動を進める際に、
非常に多くの企業で見られる“機能不全の兆候”です。
組織の中には、それぞれの立場があります。
開発、製造、品質保証、営業、経営。
みんな自分の役割と視点から、会社を良くしようとしています。
だからこそ出てくる、正論の応酬。
でもここに、落とし穴があるのです。
「正しい」意見同士がぶつかると、
“どちらが上か”“どちらが優れているか”の争いに変化してしまう。
そこには、“相手を理解する”より“自分の正しさを証明する”空気が生まれます。
この空気が続くと、チームはこうなっていきます。
- 建設的な議論ができなくなる
- 発言が減っていく(疲れるから)
- 表向きは問題ないが、裏では不満が蓄積
- 最終的に「どうせ変わらない」という諦めムードに
これが、“正しさ”が組織を壊す構造です。
本当に大切なのは、「誰が正しいか」ではなく、
「どうすれば、一緒に前へ進めるか」という視点です。
それには、次の3つの仕掛けが必要です。
① 安全な対話の場をつくる
正しさをぶつけ合うのではなく、
「違いを理解し合う時間」を設ける。
ファシリテーター付きの対話や、ポジティブフィードバックが有効です。
② “共通言語”を用意する
立場によって使う言葉が違うと、誤解が生まれます。
DX、カイゼン、品質…それぞれの言葉を“定義づけ”し直すだけでも、
驚くほど意思疎通がスムーズになります。
③ 「問い」を共有する文化をつくる
正解を押しつけるのではなく、
「なぜそう考えるのか?」を互いに問いかけること。
これが、個人プレーからチームプレーへの転換点になります。
つまり、
組織に必要なのは「正解の多さ」ではなく、
「対話できる関係性の深さ」なのです。
私が支援する中小企業でも、
「みんな正しいことを言ってるのに進まない」
という課題に数多く直面してきました。
だから私は、単なる“業務改善”ではなく、
「人と人の関係性改善」から入ります。
見える化、対話の設計、役割の整理。
必要があれば、第三者として間に入り、現場で一緒に動きます。
“正しいこと”がぶつかりあうのではなく、
融合して前に進むチームをつくること。
それが、私の仕事です。
その原因は、誰かの責任ではありません。
組織の“土台の設計”にヒントがあります。
一度、一緒に対話の設計から始めてみませんか?
Evoloraでは、貴社の雰囲気や現場の声を丁寧に聞きながら
実行力ある“改善の型”を伴走型でつくっていきます。
▶ お問い合わせは公式LINEまたはHPのフォームからお気軽に。
正しさをぶつける時代は終わりました。
違いを活かすチームで、次のステージへ。